2019-01-01から1年間の記事一覧

バンドのこと

優しさがつける傷は返しの付いた刃物のように複雑な跡を残す。しかも化膿し始めてからやっとそのことを認めることができる。まるで春の陽気のよう。こうやってまた君好みの文を書いている。 1年と少し組んでいたバンドを辞めた。子供ができてしまって結婚せ…

サマー エンディング

夏の海は不浄者の心も洗う 唯一真昼間の夏の海に200円くらいの切符を買って遊びに行った女と飲んだ、その時はお酒なんか飲めるご身分じゃなかったけど、今日は違う。お前の好きな物全部なんでも頼んでいいぜって俺は不浄者ながら言える歳になった。言いたい…

うんこ13

スウェード生地を指でなぞると、恍惚な死への純粋無垢な道筋のように、 僕のために跡をつける。 寝息が耳元で 生き伸びようと嘆く。 睡眠とは延命への意思表示である。我々は日々を生きているのではなく、自らの意思で日々延命しているだけだ。(自分の手垢…

うんこ12

例えば女を抱きながら 厚く引いた口紅が血管の中を駆け回る蛆虫に見えてきて 精神から腐敗しかけた肉体が放つ 劣化しゆく着せ替え人形の焦りのような異臭が鼻をついても オールライトオーケー 君が何回飛んでも止めないよ 地獄と天国のスーパーボールが脳み…

うんこ11

若草色に光る春と 若い女を待つ僕の緑色の煙草は残り数本 これが空になればきっとすぐに夏が来る 最近よく思い出に泣く 学生の頃 当時付き合ってた女の子と夏の海に行った 僕はポケットに手を突っ込みっぱなしの男だったから その子と気の利いたデートなんか…

うんこ10

実に愉快 夜遅くに帰ってきて ジョニーサンダースを聴く 僕は天下で一番ジョニーサンダースが好き 寂しさの涙で濡れた優しい目をしてる 僕は優しくない 寂しがり屋だけど 微塵も優しくない もしも恋人と2人で死ぬことがあったら その時に思い出すのはきっと…

うんこ9

死にながら生きてる 別に辛い過去があるわけじゃない 僕のひどく寒く愛が枯渇して 寂しさを握りしめてる感情は きっと空想で テレビのコマーシャルが始まれば すぐに携帯の画面に視線を落とすようなものだと思う それが若さだと笑うのは無責任で これこそが…

うんこ8

類似性と個性の間にある葛藤は 自分の持ってる本棚とCDラックくらいの視野じゃ 一生決着なんかつくわけもなく 他人が何気なく発する言葉のみを頼り 蜘蛛の糸を掴むように 自己を決めつけて安心する しかし、底無しの不安のせいで こんなに立派な自己分析も揺…

うんこ7

床に寝転びサイケデリックな夢を見つつ 煙草の煙で溺れそうになった 綻び始める人生観 別に書くことなんかないけど 気取った文章を灰皿の中に積もらせる 見失う改行のタイミング 破壊的平和主義者の末路 動く気すらしない あの人は病気がちだって言われる そ…

うんこ6

誰にも見せたくないけど自慢したい感情の行方は 結局のところ狭すぎるベットの上で解決するもので 好きな女と抱き合ったり 夜の重力に潰されたり ギターを弾いたり 文学や映画に浸るのも全て寝台の上だ ジャックケルアックの路上も on the bed に名前を変え…

うんこ5

若さは萎れて枯れていく ああそうか 自称無頼派の臆病者 ああそうか 明日を捨てる勇気もなく 半ば強引に明日を壁に投げつけようとしても つまらない我に帰り 明日を質屋に出してそれ以上の対価を得ようとする 無論思い通りの評価を得られるわけはなく 傾いた…

うんこ4

残り一本だけになった煙草を必死に守っていた 緑色の薄い包装紙を握り潰して放り投げた 核戦争後の地球よりも静かな部屋の中で 煙草に火をつける音が響く 少しだけ君の塗りすぎたファンデーションの味がする 出鱈目に支離滅裂な感情は整理する気もない

うんこ3

三日坊主 1ヶ月以上前に始めたブログ 本当に 3日で終わってた。 その上、3番目に書いたブログは恥ずかしくて消した。 生恥童貞。カッコつけ 云々。 男娼まがいの愛ある男。いつもヘラヘラ。無責任。 2018年 或る一日の回想 今年一遊んだ友達とお酒をしこたま…