うんこ12

例えば女を抱きながら 厚く引いた口紅が血管の中を駆け回る蛆虫に見えてきて 精神から腐敗しかけた肉体が放つ 劣化しゆく着せ替え人形の焦りのような異臭が鼻をついても オールライトオーケー 君が何回飛んでも止めないよ 地獄と天国のスーパーボールが脳みその中で行ったり来たり 明日と昨日の区別もいらない 目の前にいるのは俺だけ 心臓に刺さったままの魚の骨が 涙を流した少女を慰めてる ずっと慰めてる 声をかけちゃいけない 二度と戻れなくなるよ 夕暮れの空に足をつけて赤い風船右手に 母親の手を逆の手で握りしめてる 涙は僕を濡らす 性的で肉体そのものを濡らす もっと濡らして欲しい 咥えてくれても良い 馬鹿が1つだけ知ってることは 俺に夢中であるべきことだけ 真っ二つに折れた君の右手は赤い風船掴んだまま 君がそれでも笑ってくれてるところが好き